活動

2017年1月11日

領域代表より年頭のご挨拶:新しき酒は新しき革袋に

新年あけましておめでとうございます。

2016年7月に立ち上がりました新学術領域『多様な「個性」を創発する脳システムの統合的理解』は、同年12月16日(金)から18日(日)に第1回領域会議を行い、計画研究に関わる研究者や大学院生が一堂に会して、それぞれの立場から「個性」の理解を目指して研究を推進するという気持ちを新たにしたところです。

新訳聖書に「新しき酒は新しき革袋に(マタイ伝第九章)」という言葉があります。「個性」を科学として理解することを目的に組織された本新学術領域では、既存の考え方に囚われず、人社、生物、理工の枠を超えた融合研究を実現することを目的としています。

例えば、最先端技術である「1細胞遺伝子解析」を導入することも、このような「新しき革袋」の一つと考えます。昨年、総括班として購入したChromiumを用いた技術講習会を1月下旬に開催予定です。

国際連携を推進することも、新学術領域研究に求められていることですが、3月10日(金)から11日(土)に仙台市郊外で開催される第10回神経発生討論会では、韓国の若手研究者を招聘して、個性の源となる脳構築について、議論を深める予定です。また、データシェアリングプラットフォーム構築のさきがけとして、マウス超音波発声に関してのデータベース化を進めます。

現在、公募研究についての審査が行われていますが、4月に新しい公募研究課題が決定すると、関わる研究者の数は3倍程度に膨らむことになるでしょう。なお、公募研究者も含めた第2回の領域会議は2017年7月20日(木)から22日(土)に博多近郊で行う予定です。