活動
2018年1月25日
2017年11月21日に行われた第2回若手の会・技術支援講習会について、若手からのコメントが届きました
「個性」創発脳 第2回技術講習会・若手研究会に参加して
千葉大学大学院 融合科学研究科
情報科学専攻 博士後期課程2年
河村 康佑
2017年11月21日に京都大学にて開催された第二回技術講習会及び若手の会に参加させていただきました。第1回の領域会議に参加させていただいた時から、様々な分野で活躍されている先生方の研究についてお話を拝聴できるこの新学術領域に参加させていただけることをとても嬉しく思っていました。技術講習会及び若手の会に参加させていただくのは今回が初めてでしたが、領域会議で伺ったお話とはまた違った側面から先生方の研究を知ることができ、大変勉強になりました。
技術支援講習会では、ゲノム編集技術や行動解析など、様々な専門的な技術についてお話を伺いました。私の専門は心理学であり、こうした技術についての知識を得る機会がこれまで無かったのですが、先生方の丁寧な説明のおかげで、マウスを対象とした研究で用いられる手法について理解することができました。また、計算論モデルや統計データ解析、センサーの技術など、ヒトを対象とした心理学研究でも利用できる手法も学ぶことができ、大変参考になりました。
若手研究者からの口頭発表のセッションでは、若手がそれぞれの取り組みについて発表を行い、私も発表させていただきました。「個性」の検討という点では共通しつつも、それぞれの班ごとにバリエーションのある内容になっており、まさに「個性」の研究領域にふさわしいものだと感じました。また、発表を聞く中で、「個性」と「障害」の違いや、ヒトの「個人差」と他種の「個体差」の共通点・相違点、遺伝と環境の影響など、取り組むべき問題が存在することも感じ、そうした問題に取り組む「個性」創発脳の重要性を改めて認識しました。
私自身は、未だ一人前の研究者になるための研鑽の毎日ですが、今回の講習会で学んだことやこの新学術領域を通じて経験させていただいたことを今後の研究人生の糧としていきたいと思います。貴重なお話をいただいた先生方、会を運営してくださった先生方には心より感謝申し上げます。
若手の会・技術支援講習会に参加して
東京農業大学大学院 農学研究科
バイオサイエンス専攻 修士1年
内田 千晶・櫻内 華恵
この度、2017年11月21日に行われました若手の会・技術支援講習会に参加させていただきました。本講習会では、「個性」を科学するための技術・手法を、様々なバックグラウンドをもつ先生方にご指導いただき、非常に刺激を受ける1日となりました。
今回、若手の会ということで、光栄にも口頭発表の機会を与えていただきました。私共は、社会行動の差異が神経ネットワークを変化させることに着目し、これを個性と捉え、個性創発における脳メカニズムの解明を目指しています。初めてということもあり拙い発表となりましたが、大変貴重な経験ができ、自分の研究を深く見つめ直すとても良い機会となりました。
「個性」を科学するとはどういうことか。この難解なテーマについて講習会中熱く交わされた議論は、個性への違ったアプローチを融合させることで新しいことが見つかる可能性があると感じました。特に、普段はマウスを用いた行動解析を主として行っている私共にとって、イメージング技術や、行動計測の手法など、諸先生方の研究戦略は、とても新鮮で大変勉強になりました。
今回の講習会を通して、「個性」というひとつのテーマに対し、幅広い分野の知識と研究技術が必要であると改めて実感しました。今後、私共は脳機能と行動との結び付きを研究するにあたり、今回の経験を活かし、視野を広げて取り組んで参りたいと思います。技術支援をして下さった先生方、また、講習中お世話になった先生方へ厚く御礼申し上げます。