活動

2018年10月3日

領域メンバーが日本心理学会第82回大会に登壇しました

鹿児島大学 法文学部 人文学科 心理学コース
菅野 康太

2018年9月27日、仙台国際センターで行われた日本心理学会 第82回大会、最終日のシンポジウム「動物を人の心のモデルとすることの意義」に公募研究(代表)の和田真と計画研究(分担)の菅野康太が登壇し、人の心を研究する際に、マウスやラットなどの動物の心を、ヒトを対象とした研究と並行して進める意義について議論を行いました。

まず、企画者の高野裕治先生から企画趣旨の説明があり、ご自身の研究テーマとして、社会心理学研究として知られる社会的促進という現象に関して行なった、ラットとヒトの比較研究のお話がなされました。

その後、和田からラバーハンドイリュージョンというヒトで知られる現象のマウス版であるラバーテイルイリュージョン研究など、新たな自閉症研究の動物モデルの話などが展開されました。東邦大学の吉田先生からは、「乳幼児を抱っこして歩くと泣き止む」という現象に対するヒトとマウスでの比較研究のお話、北陸先端科学技術大学院大学の木谷先生からはパーキンソン病モデルマウスの衝動性制御を測る新たな実験系のお話がなされました。最後に、指定討論として菅野が意見を述べ、全体で議論を行いました。菅野からは、これまで動物モデルとしては見過ごされてきた個性や個体差を考えることが、動物モデルの新たな展開となりうる旨の指摘を行いました。

  • 企画代表者・話題提供者・司会者:高野 裕治(東北大学 東北メディカル・メガバンク機構)
  • 企画者・話題提供者:和田 真(国立障害者リハビリテーションセンター)
  • 話題提供者:吉田 さちね(東邦大学)
  • 話題提供者:木谷 俊介(北陸先端科学技術大学院大学)
  • 指定討論者:菅野 康太(鹿児島大学)

なお、和田真は、本領域計画研究代表者である若林明雄と共にシンポジウム「定型発達者を対象とした障害特性に関する実験心理学的検討の可能性」にも指定討論者として登壇しています。